絶対訪れるべきフィンランドのアーティスト村 8
フィンランドの過去を垣間見て、のんびりした田舎の生活を体験してみたい人には、歴史、自然、地産の食事、クリエイティビティが楽しめる昔の鉄工所を訪ねる旅がおすすめです。
17世紀には、フィンランド南西岸の絵に描いたように美しい場所に、100以上の鉄工所がありました。歴史ある工場や村のほとんどが姿を消してしまいましたが、今でも残っている場所は美しく保存され、活気ある職人コミュニティの拠点となっています。田舎のやすらぎとゆっくりしたペースのライフスタイルが選択できる場所に、起業家や才能ある工芸家、アウトドア愛好家が移り住んでいます。旅行者も自然の美しさ、アートとデザイン、地元の手工芸品や食品の魅力を探り、フィンランドらしさが体験できます。
元鉄工所だった職人の村8つをリストアップしました。すべて日帰りや1泊でぜひ楽しんでいただきたい場所です。

群島と沿岸エリア
木造建築の並ぶ古くからの街並み、歴史的なマナーハウス、石造りの灯台、海と陸にまたがる国立公園、島々を結ぶフェリー、そして様々な海の生き物や野生動物が特徴の地域です。
Fiskars(フィスカルス)
フィスカルスは、最近、フィンランド最高の新しいカルチャーデスティネーションのトップに輝きました。。ヘルシンキから車でわずか90分で行ける川辺のチャーミングな村は、文化的な魅力あふれる場所です。1649年に創業し、1967年にデザインされた特徴あるオレンジ色の柄のハサミが有名なフィスカルスは、アート好き、食通、フィンランドのありのままの大自然を楽しみたい人にとって、外せない場所です。自然遊歩道、フィスカリンヨキ川でのカヤック、あるいはただ静かな村を歩くだけでも、あっという間にリラックスできます。できたばかりで自転車もレンタルできるトレイル・センターには、標識のついたコース、森の小道、田舎の道路など、家族全員で楽しめる場所があります。
フィスカルスが一番活気あふれるのは夏ですが、どんな季節に行っても楽しめることやイベントがあります。
- 10月の第1週目に開催されるスローフード・フェスティバルは、フィンランドを代表する食のイベントです。
- Fiskarsin Panimo(フィスカルシン・パニモ二)醸造所に行って、ライ麦ジュニパービールやスプルースシュートエールを飲んでリラックスしましょう。ジンがお好みならÄgräs Craft Distillery(アグラス・クラフト ・ディスティラリー)のタップルームでカクテルをオススメします。Kuura Cider(クーラ・サイダー)は、新顔でフィンランドで最初のリンゴ酒製造業者です。100%フィンランドのリンゴを使って、伝統的なシードルからアイスシードルまで、さらにスパークリング・キュヴェを製造しています。
- 宿泊なら、1836年に造られたWardshus Innで、美しい風景に囲まれてロマンチックな夜が過ごせます。ホテル・Tegel も素敵です。昔の刃物工場の中にあって体の不自由な方が滞在できるようにデザインされたホテルは、ペットにもやさしい場所です。
- フィスカルス・ヴィレッジ・アート・アンド・デザイン・ビエンナーレとフィンランド陶器の新しい博物館は、2019年夏にオープン予定です。
Strömfors(ストロムフォルス)
ストロムフォルスは、ヘルシンキから東へ車で60分の場所にあり、いくつかの小さなお店、レストラン、ガイド付きツアー、歴史ある建物、屋外のネーチャートレイルなどが楽しめる魅力ある鉄工所の街です。新しくオープンしたゲストハウスKrouvinmäki,には、8つのお部屋とキッチンがあります。カフェ Ström & Fors は、地産の食材を中心にした素敵な夏のレストラン兼ベッド&ビストロで、年中無休です。
スタンドアップパドルやワイルドスイミングからシーカヤックまで、ストロムフォルスでは水という要素が欠かせない存在です。ストロムフォルス・アウトドア・ファクトリーでは、ウォータースポーツや瞑想、ヨガリトリート、森の散歩、サイクリングなど様々なアクティビティで自然とつながりを持つことができます。
Billnäs(ビルナス)
ビルナスは、フィスカルスから南に車で10分の場所にあり、ぜひ訪れてみるべき場所です。現在フィスカルスのはさみが製造されている400年の歴史ある村では、今でも産業が存続しています。フィンランド語で「建築薬局」という意味のRakennusapteekki(ラケンヌスアプテーキ)は、スロー・リビングの建築材料とインテリアデザインの宝庫です。質の高い製品は、天然で、長持ちし、この地域特有のスタイルです。
7月には毎年アンティークマーケットが、12月には華やいだクリスマスマーケットが開催されます。元工場だった建物で、イベント、リトリート、ケータリングもできます。
Mathildedal(マチルデダール)
マチルデダールは、ヘルシンキから車で西に1時間半の場所にあります。果てしなく広がる草原や森、田舎を通り抜けて海辺の歴史ある製鉄所の村に向かいます。チャーミングな木造家屋が、マチルダ・マリーナまで続く主要道沿いに並んでいます。マチルダ・マリーナは現代的なシーフードレストランで、おいしい伝統料理や本日のおすすめ料理などが食べられます。
村を歩くのは簡単です。どこでも簡単に歩いて行けて、マチルダ湖では、近くの自然遊歩道をハイキングした後に、湖に入ってリフレッシュしたり、砂浜でのんびりしたりすることができます。
地元の手工芸品店や、ギャラリー、アルパカ牧場もあります。おいしいものがお目当てなら、おいしいサワードウのパンやピザが有名な村のベーカリー、Kyläleipuri(キュラレイプリ)や、ベーカリーの残り物を使ってうまく作り上げた地ビールが楽しめるKyläpanimo(キュラパニモ)があります。自らを「村のリビングルーム」と称する村のたまり場、Bar Terho(バー・テルホ)は、マティルデダルの中心にあります。夏の間は中庭のビアガーデンが人気ですが、こぢんまりしたリビングルームは1年中楽しめます。
Hotel Mathildedal(ホテル・マチルデダール)は、元鉄工所の建物の中にあります。 ぐっすり眠って鳥の鳴き声を聞きながら目覚めましょう。朝食は典型的な群島の黒パン、チーズ、ジャム、サラミ、ジュース、卵など、すべて地産の食材で用意されます。元村の学校だった場所は、最近改装されて、ベッド&ブレックファスト、アルティザンのチョコレートショップとカフェになっています。ホテル・マチルデダールとベッド&ブレックファストでは、もちろんサウナも楽しめます。
Teijo(テイヨ)
Teijo(テイヨ)鉄工所は、マチルデダールから北へ車で10分、テイヨ国立公園の隣にあります。テイヨでは、石造りの教会、国内で一番美しいロココ様式の建築物と言われる18世紀のマナーハウスが有名です。Teijon Masuuni(テイヨン・マスーニ)アート&クラフトセンター・ギャラリーは、入場無料です。毎月新しい展示会があり、地元と国のアーティストの作品が販売されています。
自然愛好家には、1年中楽しめるテイヨ国立公園があります。夏には、Tentsile Experience Eco Camp(テントサイル・エクスペリエンス・エコ・キャンプ)で、木と木の間につるしたテントでキャンプを楽しむユニークな体験ができます。カヌーのレンタル、ハイキングコースの地図、たき火を囲んでのワイルドフードなどのイベントスケジュールについては、テイヨ・ネーチャーセンターへ。
leineperi(レイネペリ)
フィンランド西岸のウルヴィラ市にあるレイネペリは、250人が住む活気あふれる鉄工所の街です。のんびりとしたコテージが、室内装飾やテキスタイル、木工細工、製本などをする地元のアーティストのアトリエになっています。団体予約をすれば、鉄工所をで見学することもできます。Café Savipakari(カフェ・サヴィパカリ)は、1850年代からある鉄工所の作業員のベーカリーで、たき火で焼いた伝統的なサワードウライ麦パンが食べられます。季節のアンティークフェアとクリスマスマーケット、毎年恒例のメタルアート展示会など、どれもおすすめです。
VERLA(ヴェルラ)
コウヴォラから車で30分のヴェルラは、フィンランドにあるユネスコ世界遺産の一つです。1872年に設立された砕木・板紙工場は、工場博物館として保存されています。森を散歩したり、ガーデンツアーやワインテースティング、ガイド付き歴史ツアー、あるいはイベントに参加したり、湖畔のサウナのあるこぢんまりした木造コテージに宿泊したりして、簡単に村を楽しむことができます。クラフトショップ、展覧会、レストラン、ヴェルラ工場博物館は、5~9月の開館となっています。冬の間は、グループ予約のみを受け付けています。近くにあるレポヴェシ国立公園は、静かな湖と魅力的な森のある素晴らしい場所です。オルハヴァでは、真っ青な湖から切り立った崖でロッククライミングもできます。
noormarkku works(ノールマルック)
Ahlström(アールストロム)工場としても知られている、Noormarkku(ノールマルック)鉄工所は、フィンランドの古い工業地帯の中で、最大かつもっとも印象的です。この地域の建物は、裏庭にある森の木くずで暖められ、水力発電所では2つの発電機がクリーンな電力を供給しています。29室のホテル、レストランとサウナがあり、独特な文化が根付く場所で思い出に残る滞在ができます。アートと建築ファンには、アアルト夫妻が設計したマイレア邸があります。Noormarkku Club(ノールマルック・クラブ)は、ロティスールから賞を受けたことのあるレストランで、地元で採れたワイルドフードが専門です。ガイド付きカルチャーツアーや料理、狩猟、釣り、バードウォッチングなど、特別なコースやツアーをグループで申し込むことができます。
過去の魅力を探る旅
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Ahlström Noormarkku Works でのカルチャーツアー
Noormarkku Works ツアーでは、ガイドがマイレア邸と Ahlström Voyage の展覧会をご案内します。 展覧会は昔の工房で開催されています。ツアー中にこのエリアについても学びます。2つの場所の距離は約500mほどです。ツアーには Noormarkku Club での食事も含まれます。所要時間は2時間~2時間半です。
ヴェルラの世界遺産を訪ねる
世界遺産のヴェルラ砕木・板紙工場博物館を訪れて19世紀の手法を使ったオリジナルの板紙工場と機械、パトロンの住居、その周囲とのんびりした労働者のコテージ、ヴェルラの急流と電力発電所など、森林業初期の歴史と小さな村での生活を見学しましょう。夏には、村の工房とブティックが見どころに加わります。クラフトディには、デモンストレーションも行われます。展覧会や、板紙場周辺の情報を教えてもらえる新しい歴史散歩ツアーもあります。
フィスカルス・ヴィレッジ - Bianco Blu スタジオでガラス拭き
Bianco Blu スタジオでプロのガラス吹きと一緒にガラスアートを作りませんか。所要時間は、グループの人数により、30分あるいは1時間です。作ったものは翌日出来上がりますが、スタジオまで取りに来ていただくか、ホテルまで送付いたします。(配送料は料金に含まれています。)
沿岸ルートをサイクリング - 海、自然、歴史と食の体験
バルト海沿岸、島々や湾などを探索しましょう。変化に富んだコースでは、港町、仕事中の職人、修復された鉄工所、中世の城跡、国立公園、やすらぎのサイクリングなど、田舎で素晴らしい体験ができます。おいしい郷土料理や飲み物もあります。 レンタサイクルには、かごとヘルメット、コースの情報が分かる冊子、電子ルート(GPXファイル)、サイクリングマップ、荷物の移動、緊急時のサービスが含まれています。
Mathildedal Hotel Ruukin Majatalo | Special Accommodation
Hotel Ruukin Majatalo には、8つの客室があり、心落ち着く時間が過ごせます。各客室は、シンプルなインダストリアルスタイルですが、近代的な設備が整っています。このホテルは、昔の鉄工所だった場所で、改修された建物には、高い天井、大きな窓、むき出しのレンガなど、鉄工所の特徴が残っています。シンプルな家具、高機能なシャワー、あちこちに贅沢さが感じられるホテルです。朝食は土地の食材を使って用意され、群島地域の伝統的な自家製パンが食べられます。
Fiskars Village(フィスカルス村) の過去と現在 ガイド付きツアー
ガイド付きのツアーでは、地元のガイドがフィスカルス村の歴史と伝統について説明し、アーティスト、職人、デザイナーが集まる今日のフィスカルス村をご案内します。ツアーは団体バスでも徒歩でもできます。ウォーキングツアーの定員は25名までです。所要時間は1時間ほどとなっています。
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